鍼(はり)って痛みに効く?
"痛み”といってもさまざまな痛みがある。
ただ原因のない"痛み”はない。
痛みは身体のサインだから、何かしらの問題を知らせてくれている。
鍼灸治療といえば"痛みに効く”と漠然に聞いたことがあるかもしれない。
確かに"痛み”に効く。
ただ鍼は魔法ではない。どんな痛みにも効くわけではない。
注射のように薬剤を注入するわけでもない。
身体に刺激を与えて、その刺激が脳に伝わりそれにより自己修復能力を賦活する。
もしくは緊張している筋肉を緩める作用がある。
いわば鍼治療は自然治癒力を高める役割をしているにすぎない。
でもただ打てば効くというものではない。どこにどんな目的をもって、どんな効果を与えるかを意識して治療をすることで治療効果は全然違うものになる。
鍼治療は薬剤を注入するわけではないので、鍼を打てばすぐに軽くなるというものではなく、刺激を与えてから、身体が変化するまでのプロセスがある。そこに良くなるまでのタイムラグがあることも患者さんに十分に説明する必要がある。
痛みには急性と慢性がある。
急性の痛みは正直鍼の治療よりも、まずドクターに診てもらう方が先決である。
痛みの出どころを明確にする事が大事だし、炎症の痛みを抑えるには薬の方が即効性がある。
一方、痛みが長期的に続いている慢性の痛みには鍼治療が非常に効果的なことが多い。
例えば痛み止めを飲んでもあまり効果を感じない…このような痛みは炎症が引き起こす急激な痛みと違い、虚血(きょけつ)といって、筋肉が縮こまって周囲の血管や神経を圧迫して起きている痛みが多い。
このような状態には鍼治療がとても効く!!(状態を熟知している鍼灸師の治療であれば(^^;)
長期的に痛みで悩んでいる人は、鍼治療を受ける一見の価値は大いにある!!